13 小旅行

13 小旅行
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 翌週、残りの一人、渋谷が合流した。もう小林との2人だけの日はなくなってしまった。

 小林はシフトを調整し、私の出張2日目に休みを合わせた。

 出張の日は小林と渋谷の2人勤務だったが、渋谷がトイレに立ったときや接客中のとき、私と彼女はキスをしたり触り合ったりしていた。一度接客に入ると少なくとも1時間は時間ができるため、その時間はイチャイチャできた。

 仕事後、私はまた彼女の部屋を訪ねた。

 うなぎの打ち合わせで、出発の時間やどのお店にするかとかいろいろ話し合った。高速を使って1時間半くらいのところに行くことになり、ついでにその付近の雑貨屋さんなどを巡るデートとなった。

 もちろん、その夜も私たちは愛し合った。

 次の日、他の2人に見られないようにこっそり寮を抜け出し、私の車に乗って出発した。

 まずは雑貨屋さんに行き、彼女のショッピングに付き合った。正直まったく興味がない分野だが、彼女と一緒にそれいいね、とか対して心にもないことをいいながら回った。

 そうこうしているうちにお昼近くになり、鰻屋さんに向かった。

 雰囲気のいい鰻屋さんで、12時前ではあるがいい匂いがしていた。

 私と彼女は店内に入った。まだ客はいなかった。一番奥の座敷席に通され、二人とも一番高いうな重を頼んだ。彼女にいい顔をしたいというのもあったし、せっかく来たから食べたいものを食べたかった。

 うなぎは期待通りとても美味しく、彼女も満足していた。

 食べ終わって私の車に乗ったところで、

「部長、ごめん。なんかちょっと熱っぽいかも。ちょっと休んでいきたい。温泉とか入ったら回復するかも。」

といいだした。

 その辺に温泉があるかわからなかったので、検索したところ、温泉付きのラブホテルがヒットした。

「休むならこういうところでもいいの?」

「うん。大丈夫。」

「空いてるかな?じゃとりあえず行ってみるか。」

 そこからホテルまでは車で15分くらいだった。幸い、露天風呂付きの部屋に空きがあった。

「この部屋でいい?」

「うん。」

 その部屋に決め、部屋に向かった。

 私自身、ラブホテル自体が20年ぶりくらいだったので、いろいろ緊張した。

 スマートに振る舞いたいが、最近のシステムがよくわからないところもあったがなんとかチェックインを済ませ、部屋に入った。

「すぐお風呂入る?」

「うん。ちょっと温まりたい。」

「一緒入る?」

「うん。一緒に来て。」

 そうして私たちは脱衣所で服を脱ぎ、一緒に露天風呂に入った。

「ふ~、温かいね。」

「気持ちいい。部長、今日はありがとう。楽しかったし美味しかった~。」

「なんもだよ。小林さんが喜んでくれたのがなによりです。」

「ほんとにありがとう。」

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